こんにちは!リハビリテーション部です。
今回は、以前当ホームページに掲載した「上肢機能訓練のリハビリマシン」の使用実例をご紹介させていただきます。
■過去の記事はこちら↓
リハビリ室に新たなサポート装置を導入しました
脳卒中(脳梗塞・脳出血・くも膜下出血など)を発症された方の多くに、後遺症として半身麻痺が残ります。
麻痺があると、手足等をうまく動かすことができず、ぎこちない動きになります。
当院では主に、回復期リハビリテーション病棟においてリハビリテーション(以下、リハビリ)を行い、日常生活が送れるよう麻痺の回復を目指しています。
このリハビリマシンは、肩や肘、手の訓練に使用するため、「能訓練能動型上肢用他動運動訓練装置」とも言います。
皮膚に電気刺激を入れて筋肉や神経を活性化することで、動かしにくい腕を動かせるようにする訓練になります。
「電気を使うのは怖い、大丈夫?」という方もいるかもしれませんが、ビリビリと痛みのあるような強い電気ではありませんのでご安心ください。
これまで、腕のリハビリは療法士自身の手や道具を使って行われていました。
現在の最新リハビリテーション研究は、このようなマシンを使い、改善を導くものが多くなっています。
医療の発展により様々なリハビリマシンが開発されたことで、より質の高いリハビリを提供することでき、リハビリの重要性が増してきています。
腕に麻痺が残ると、腕を前方に伸ばすのが難しくなります。
リハビリマシンは、手装具上部のワイヤーで腕を牽引し、腕を上げたり伸ばしたりするのをサポートします。
この動作を繰り返することで脳は動作を学習しますが、併せて電気刺激療法装置を使用し、肩関節に電気を流しながら筋肉の収縮や神経の活性化をサポートします。
そうすることで、より早く麻痺の改善が期待できます。
<電気刺激を与える箇所の一例>
■使用中の動画
訓練スイッチ(青色ボタン、黄色ボタン)を交互に押し、腕を前に伸ばすため、反復運動を行います。
その方の状態に合わせ、訓練スイッチの高さが調整可能です。
また、訓練スイッチの位置や、ワイヤー牽引の重量を調整し、電気刺激を与える筋肉や神経を変えることで、食事時の動作(腕を口まで運ぶ)などの訓練にすることができます。
当院では、他にもリハビリマシンを導入しています。
リハビリ一同、患者様へ質の高いリハビリを提供してまいります。